FESTIVAL ( SANTANA ) / 1976年12月発売 |
前作 AMIGOS の続き(悪く言えば二番煎じ)とも言えるアルバムですが、さらにパワーアップしたナンバーが聴けるのが良い所です。それは AMIGOS で一時バンドを抜けたパーカッショニストのホセ・チェピート・エレアスが 復帰したことにあるとされています。彼の復帰で初期からの強烈なパーカッション・プレイが戻りました。
1. Carnaval, 2. Let the Children play, 3.Jugando までは 強烈なラテン・ビートに乗って一気に聴いてほっとしてしまいます。 しかし 4. Give Me Love は いかにもAOR 的な曲で SANTANA に ふさわしいとは思えません。 5. Verao Vermlho は AMIGOS の Gitano と同じサルサ調で 好感のもてる曲です。
しかし 7. Revelations は Europa―哀愁のヨーロッパ の続編の様な歌謡曲路線で あまり好きにはなれません。その後は、フュージョン色の強いファンキーな曲が続き ダンスナンバーの 10. Try a Little Harder, そしてホーンセクションも加わった最終曲 11. Maria Caracoles で最高に盛り上がり、Festival も終わりを迎えます。
このアルバムも SANTANA ファンとしては 聴いておく価値はありますが、この頃になると パンクロックと言われる音楽が流行し始め、さらに80年代のヒップホップと呼ばれるダンスミュージックの兆しが見え始め、ラテン・リズムを特徴とした SANTANA の音楽も初期程のインパクトがなくなり、彼らの音楽性も変わっていかざるを得なくなっていました。