Jimmy Page |
1959年製ギブソン・レスポール・スタンダード( 通称No.2 ) |
ジミ・ヘンドリックスは別格として 速く弾くだけのギタリストがうまいというならば、ペイジよりうまい人はいくらでもいるでしょう。しかし ロックの名曲は ギターリフ一発で決まると言う ペイジの言葉どうり、彼ほど多く 頭に焼きつくギターリフを作った人は他にはそういないでしょう。技術的に見ても 1st, 2ndアルバムで聴くことのできるプレーは かなりのレベルだし、1968-1975年あたりの bootleg を含めたライブでのプレイはたいしたものだと思われます。だが その後がいけないのです。薬物の影響が 顕著に出てきていると言われる 1977年以降さらに ZEP解散後の80年代のプレイのひどさは素人でも分かる程です(1985年のライブ・エイド、1988年のアトランティック・レコード創立40周年再結成コンサートなどは You Tubeで見ることが出来ますが、コードチェンジもまともに出来ないくらいひどい状態です)。こういう不幸な時代をもって下手と表現されているのではないかと思われます。
CREAM 時代は「CLAPTON IS GOD」とまで崇められた エリック・クラプトンとジミー・ペイジを比較するのもどうかと思いますが、確かにテクニック的にはクラプトンにはかないませんが、クラプトンには 意外なことに 印象に残るオリジナルのギターリフが少ないのです。すぐに思いつくのは レイラやクロスロードぐらいです(クロスロードは ロバート・ジョンソンがオリジナルだし、名リフとされるCREAM 時代の Sunshine of Your Love もジャック・ブルースが主に作った曲です)。ところが ジミー・ペイジのリフはどれも鼻歌で歌えそうなものばかりで、最たるものは「 Stairway to Heaven - 天国への階段 」でしょう。
こういうわけで ジミー・ペイジはプロデューサー、アレンジャーとしての才能を兼ね備えた類いまれなギタリストと言えるのではないかと思います。
21 世紀になって 洋楽が衰退して歴史に残るロックの名曲と言うものがなくなってしまったような気がします。その原因の1つとして 一度聴いただけで 頭に残るようなリフを持った曲がなくなった、あるいはリフ重視の曲つくりをしなくなったというのがあるのではないでしょうか。70年代のロック黄金期を知らない今の若者には是非一度 このblogで紹介する曲を聴いていただいて、後世まで残る名曲となるためには ギターリフ ( guitar riff ) の出来が いかに重要な部分を占めるかと言う事を知っていただきたいと思います。
※写真の1959年製ギブソン・レスポール・スタンダードはジミー・ペイジのトレードマークともされています。