2011年10月21日金曜日

WHITESNAKE宮崎コンサート






FOREVERMORE(WHITESNAKE) / 2011年3月発売

 




2011年10月20日 宮崎市のメディキット県民文化センターでの WHITESNAKE FOREVERMORE JAPAN TOUR 2011 に行ってきました。
このコンサートは new album の FOREVERMORE の promotion tour で このalbumからの曲が 多く演奏されました。また この会場は ステージの真下が1列目ということで 観客と一体になって 盛り上がる事が出来たコンサートでした。私は4列目の席で David Coverdale が4 m程先にいるという状況だったので 大変感激し、興奮しました。さらに PAシステムは 1,000人収容の会場には十分すぎるほどで 今まで行ったコンサートの中で一番大きな音でした。翌日まで耳鳴りがとれず、興奮したためか 両手がしびれていました。

Coverdale も歳をとったとはいえ、vocal の迫力はさすがでした。このグループはtwin リードギターで2人とも うまいのですが、このコンサートでは少々メタルっぽい音で我々 Classic Rock ファンにとっては 物足りない感じがしました。それと どうも 最近の傾向かもしれませんが、ドラムの音が大きすぎて ビヨーンという音がどうも好きになれません。このドラムの音に ギターが明らかに負けていました。David Coverdale は DEEP PURPLE の3代目 vocalist ですが、WHITESNAKE がDEEP PURPLE と肩を並べるグループになかなかなれないのは Burn やSmoke On The Water の様な ギター小僧がすぐ真似したくなる 名ギター・リフの曲が少ないからと思います。言い換えれば、Richie Blackmore の様な riff maker  がWHITESNAKE には いなかったという事でしょうか。

しかし、久しぶりに楽しめたコンサートでした。こんなに近くでアーティストが見られたコンサートはありません。(以前の THE ROLLING STONES のコンサートでは ステージが遠すぎてモニターでしか ステージを見れませんでした。) そして、よく宮崎まで来てくれました。WHITESNAKE ありがとう。キョードー西日本さん また大物を呼んでください。


2011年10月12日水曜日

SUPERNATURAL ( SANTANA )


SUPERNATURAL ( SANTANA ) / 1999年6月発売


SANTANA は70年後半から ジャズ、ファンク、ソウルなどの影響を受けたアルバムが多くなったのですが、1982年のSHANGO 以来 1992年のMILAGRO までこれといったヒットアルバムがありませんでした。

そして 7年間のブランクの後、新レーベルへ移籍し 1999年突如として世界的に大ヒットして復活を果たしたのが この SUPERNATURAL でした。ローリン・ヒルやエリック・クラプトンなどの豪華ゲストをはじめとする多くのゲスト・プレイヤーが参加して作り上げた とにかくヒットを狙ったアルバムです。その結果、現在までに 売り上げ2500 万枚を誇る大ヒット作となり マイケル・ジャクソンのグラミー賞8 部門受賞を抜く 1999年度グラミー賞 9部門受賞と言う偉業を成し遂げました。

内容はと言うと さすがにヒットをねらったアルバムだけあって すべての曲が良くできており 捨て曲が1 曲もありません。1 曲めの Yaeo から SANTANA のラテンリズムが全開し、Dave Matthews の vocal が渋い 2 曲目の Love of My Life, 3 曲目の Everlast をゲストに迎えた Put Your Light On , そして全世界で大ヒットした 5 曲目の Smooth と続き 一気に聴いてしまいます。 7 曲目の Maria Maria は 70年代を思い出させる情熱的なラテン・ナンバーです。これに続く 9 曲めの Corazon Espinado もラテン・ムードたっぷりのご機嫌なリズムの曲です。この後 Wishing It Was というイントロが A. 猪木のテーマに似ている曲から El Farol, Primavera と続き、ラストは イントロから クラプトンのギターとすぐ分かる The Calling で クラプトンとサンタナのギターが絡み合い、夢のアルバムをエンディングに導きます。

全体としてこれは確かにすばらしいアルバムです。もし これが SANTANA のアルバムでなく 他の新人グループのアルバムだったら 間違いなく 20 世紀の最後を飾るにふさわしい歴史に残る傑作アルバムだったと思います。私が SANTANA というバンドに期待するのは いつまでも 初期のアルバムにみられた西海岸のヒスパニック系ダウンタウンの暗く 汚いイメージで ドラッグ・酒・女の匂いを漂わせたバンドのイメージです。しかし、このアルバムに至っては全くそれらが感じられなくなってしまいました。さらに 曲自体はすべてすばらしいのですが、初期の曲に感じられた様な そして Woodstock Festival で見せてくれたあのラテンの熱気が あまり感じられないのです。そして Moon Flower の流れを引き継いだラテン・ポピュラー・ミュージック(あるいは 悪く言えばラテン・歌謡曲)系の曲ばかりになってしまったような気がします。

その原因として豪華なゲスト陣との共演のため ゲストに合わせた曲つくりがされていること、カルロス・サンタナが歳をとって初期のような情熱的なギター・プレイをしなくなった(できなくなった)、そして カルロス・サンタナのメインギターが 70年代、80年代前半の硬めの音の Gibson, YAMAHA から 80年代後半に やわらかめの音のPaul Reed Smith に代わったことなどが 考えられます。

SUPERNATURAL の後、同様なコンセプトで 2002年にSHAMANというアルバムがリリースされました。これも よくできたアルバムで評判は良かったのですが、 私は同じ理由で初期のアルバムほどよく聴いておりません。