2011年5月23日月曜日

KNEBWORTH 1979 [DVD] ( LED ZEPPELIN )


KNEBWORTH 1979 ( bootlegDVD / LED ZEPPELIN )

1979年の Knebworth Festival での LED ZEPPELIN の bootleg DVD です。
休日に久しぶりに見てみました。内容は 1979年8月4日と11日の両日を完全ノーカット収録してあり、トータルで 5時間56分です。やはり LED ZEPPELIN は最高ですね。久しぶりに見ると特にそう感じます。公式盤 DVD (2003年) の Disc 2 の Knebworth Festival の部分と全く同じ画像ですので 両者とも source が同じか, あるいは ジミー・ペイジの発言通り 公式盤はこの bootleg DVD から画像を拝借したのではないかと思われます。ですから画質も公式盤に近い素晴らしさです。

ジミー・ペイジのギターは 初期の様な状態ではないにしろ、この日の出来はまあまあで、特に Achilles Last Stand では素晴らしい演奏を聴かせてくれます。
ボンゾのドラムは相変わらず、いつ聴いても素晴らしく、彼が もし生きていたら 80年以降のロック界も違った歩み方をしていたかも知れないと考えると、彼の死は実に残念です。

Disc One: (Stevenage, UK, Knebworth Festival, August 11, 1979/time:160mins.)
1.The Song Remains The Same 2.Celebration Day 3.Black Dog 4.Nobody's Fault But Mine 5.Over The Hills And Far Away 6.Misty Mountain Hop 7.Since I've Been Loving You 8.No Quarter 9.Hot Dog 10.The Rain Song 11.White Summer 12.Black Mountain Side 13.Kashmir 14.Trampled Underfoot 15.Sick Again 16.Achilles Last Stand 17.Guitar Solo 18.In The Evening 19.Stairway To Heaven 20.Rock And Roll 21.Whole Lotta Love 22. Communication Breakdown

Disc Two: (Live at Knebworth Festival Stevenage England August 4, 1979/time:196mins.)
1.Introduction 2.The Song Remains The Same 3.Celebration Day 4.Black Dog 5.Nobody`s Fault But Mine 6.Over The Hills And Far Away 7.Misty Mountain Hop 8.Since I`ve Been Loving You 9.No Quarter 10.Ten Years Gone 11.Hot Dog 12.The Rain Song 13.White Summer-Black Mountain Side 14.Kashmir 15.Trampled Underfoot 16.Sick Again 17.Achilles Last Stand 18.Guitar Solo 19.In The Evening 20.Stairway To Heaven 21.Rock And Roll 22.Whole Lotta Love 23.Heartbreaker

2011年5月16日月曜日

LIVE' N' KICKIN' ( WEST, BRUCE & LAING )



LIVE' N' KICKIN' ( WEST, BRUCE & LAING ) / 1974年4月発売
 

WEST, BRUCE & LAING のライブアルバム。

CREAM 時代からベースの音がうるさいと ドラムのジンジャー・ベーカーと争いの絶えなかったジャック・ブルースですが、このグループを結成後、文句を言うメンバーがいなくなり、自由奔放な演奏が行なえるようになったせいか、 このライブアルバムでは 彼のベースは単なるリズム楽器というより リードギターの様な迫力の演奏です。

一方で、 2 曲目の The Doctor でのレスリー・ウエストのヴォーカルは すばらしく、さらに彼の歪んだギターとジャック・ブルースのうねるようなベースの絡みは壮絶です。4 曲目の Powerhouse Sod でのジャック・ブルースのベースソロは No.1ベーシストとしてのテクニックを存分に聴かせてくれます。
ロックファンなら一度は聴いておくべき貴重なアルバムです(ジャケット写真でレスリー・ウエストが持っているギターがギブソン・フライングVであることに注目)。



LIVE' N' KICKIN'  ( WEST, BRUCE & LAING )
 

2011年5月10日火曜日

WHY DONTCHA ( WEST, BRUCE & LAING )


WHY DONTCHA ( WEST, BRUCE & LAING ) / 1972年11月発売

CREAM 解散後、鳴かず飛ばずのジャック・ブルースと、フェリックス・パッパラルディ が抜けた MOUNTAIN のレスリー・ウエスト、コーキー・レイングが結成したトリオ。このバンドが結成された経緯は不明ですが、公にはパッパラルディが体調を崩したからとされています。

アルバムの内容は CREAM と MOUNTAIN の流れを引き継いだ典型的な70年代前半のロックで、現在のバンドで これほど粘りのあるハードロックを演奏できるバンドは皆無でしょう。エリック・クラプトン、ジンジャー・ベーカーと言う CREAM 時代の二大アーティストから解放されたジャック・ブルースは当然のことながら このグループの中心的存在となりました。一方でレスリー・ウエストのギターはベースの存在があまりにも大きいために、 MOUNTAIN の時に比べて脇役になってしまった感じがします。ジャック・ブルースのベースは曲によってはギターと区別がつかない位の迫力です。

作曲においても CREAM 時代と同様で共作となっていますが 原型はほとんどがジャック・ブルースのものだったわけで 音楽的に対等と思っていたレスリー・ウエストが次第に幻滅していったのは当然のことと思われます。1973年8月に予定されていた来日前に W, B & L は空中分解してしまい、急遽 フェリックス・パッパラルディが加入して MOUNTAIN の再結成として来日しています。

3.The Doctor, 6.Shake Ma Thing, 7.While You Sleep, 9.Love Is Worth The Blues, 10.Pollution Woman は良くできた曲です。

2011年5月4日水曜日

NANTUCKET SLEIGHRIDE ( MOUNTAIN )


NANTUCKET SLEIGHRIDE ( MOUNTAIN ) / 1971年1月発売

MOUNTAIN として3作目となる Nantucket Sleighride は MOUNTAIN の代表作として アメリカン・ハードロックの教科書的存在との評価を受けています。それはカントリーを含むアメリカン・ミュージックのほとんどの要素がこのアルバムに詰め込まれていて、受け入れられやすい riff もたくさんあって それを ハード・ロック流に演奏するという 当時としては 先見性のあるアルバムだったからと言われています。

確かに  Don't Look Around, Nantucket Sleighride, Travellin' In The Dark はハード・ロックの曲としてすばらしい出来だと思われます。スタジオ録音ですが、相変わらずパッパラルディのうなるベースは時にギター以上に前面に出てくるし、レスリー・ウエストの特徴あるdistortion の効いたギターもすばらしいです。
キーボードも効果的な使われ方をしていて良いのですが、ドラムが ギターとベースの派手さに隠れてしまって弱く感じてしまうのが気になる所です。

Flowers of Evil 発表後、フェリックス・パッパラルディは 日本の CREATION のプロデュースをしたりもしましたが、残念なことに 1983年に妻のゲイル・コリンズに射殺されてしまいました(コリンズは事故と主張していますが)。ゲイル・コリンズはMOUNTAIN の曲の作曲や アルバムのカバーデザインを行っていました。

ゲイル・コリンズのbiography です。

She was wife of the late Felix Pappalardi. She contributed lyrics to many Mountain songs and co-wrote Cream's "World of Pain" with Pappalardi and "Strange Brew" with Pappalardi and Eric Clapton. As Gail Collins, her artwork appears on the album covers, "Mountain Climbing" and "Nantucket Sleighride," along with "Live-The Road Goes Ever On" and "Twin Peaks" and "Avalanche."

On April 17, 1983, Felix Pappalardi was shot once in the neck in their fifth-floor East Side Manhattan apartment. He was pronounced dead at the scene and Gail was charged with second degree murder. At the age of 43, Gail Collins Pappalardi was acquitted of second degree murder and manslaughter, but found guilty of criminally negligent homicide. She was released on parole on April 30, 1985.

Gail Collins, as of 2009, is living quietly in Mexico. She maintains the shooting of her husband was an accident.



写真は、フェリックス・パッパラルディ(左)とアンドレ・ザ・ジャイアントの様な巨漢レスリー・ウエスト(右)

2011年5月2日月曜日

FLOWERS OF EVIL ( MOUNTAIN )



FLOWERS OF EVIL ( MOUNTAIN ) / 1971年11月発売
 
70年代のアメリカン・ロックの夜明けは Grand Funk Railroad (GFR) と共に MOUNTAIN を抜きには語れないでしょう。 MOUNTAIN は 1969年に結成され、72年に一度解散していますが、その後も何度か再結成、解散を繰り返しています。

MOUNTAIN は登場した時「アメリカの CREAM 」 と呼ばれ、ギターの レスリー・ウエストはエリック・クラプトンの再来とまで言われました。その訳はベースのフェリックス・パッパラルディが あの CREAM のプロデューサーであり、曲によっては自ら CREAM のキーボードを担当していたからです。彼は、ミシガン大学でクラシック理論を学んだ後、妻であり MOUNTAIN のアルバム・アートワークを担当したゲイル・コリンズと共に MOUNTAIN のプロジェクトに参加したわけですが、 CREAM の解散後、第2の CREAM の結成を企てていたと言われています。
フェリックス・パッパラルディは、MOUNTAIN の結成にあたり ほとんど無名だったギタリストのレスリー・ウエストを発掘しましたが、 ドラムとキーボードも無名の新人を選んでいます。

レスリー・ウエストのギターは これ以上ないぐらい強く distortion (歪み)を効かせた爆音が特徴で パッパラルディのベースと共に MOUNTAIN サウンドの要をなすものです。当時多くのアーティスト達がギブソン・レスポールやギブソンSG を使っていた中で、レスリー・ウエストは当時としても貴重な1954年型レスポール・ジュニア(写真中央)を使用しており、このギターの独特の音が強烈な MOUNTAIN サウンドを作り出していました。また彼が得意としたハーモ二クス奏法もこのギターが特に この奏法に向いていたからとも言われています。

フェリックス・パッパラルディのベースも CREAM のジャック・ブルースと同じく ロックにおけるベースの役割を単なるリズム楽器からギターと同等のメロディー楽器に変えてしまったと評価されています。彼のうなるような distortion の効いたベース音は ギブソンEB-1 と言うベース(写真右)の音ですが EB-1 にしか出せない音というのがあるらしく、これが彼が EB-1 にこだわり続けた理由です。この EB-1 ベースと レスポール・ジュニアのサウンドを組み合わせたことが パッパラルディの大発見であり、腹の底にまで響き渡るような MOUNTAIN サウンドの秘密とされています。

MOUNTAIN は 1972年の解散までに5枚のアルバムを発表しています。3作目の Nantucket Sleighride がMOUNTAIN の代表作と言われていますが、このバンドもライブがすべてであることを考えると 29分にも及ぶ ライブを含む4枚目の Flowers of Evil / 悪の華 を 代表作として薦めたいと思います。このライブでの ハーモニクスを駆使したギターソロから Rollover Beethoven, Dreams Milk & Honey へと続く展開は最高にすばらしく、この中での レスリー・ウエストとフェリックス・パッパラルディのギター・ベース バトルはロック史に残る程の圧巻で これを聴かずしてハードロックは語れないと思われます。

ギブソン・レスポール・ジュニア
 写真は レスリー・ウエスト愛用のギターである1954年製 ギブソン・レスポール・ジュニア




ギブソンEB-1
 写真は ベースのフェリックス・パッパラルディがその独特のサウンドにこだわり続けたギブソンEB-1